財形貯蓄は、給与天引きで積み立てられる貯蓄制度です。将来の経済的な不安を和らげ、計画的に資産形成したい方にとって魅力的な選択肢といえるでしょう。
しかし、財形貯蓄を始める前に知っておきたいポイントがあります。
1点目は、目的に合ったものを選ぶことです。財形貯蓄には、3種類の制度があります。まず、一般財形貯蓄です。使用目的や金額の制限がなく、最も汎用性の高い制度です。次に、財形住宅貯蓄です。住宅取得資金を貯蓄するための制度です。住宅ローンの金利優遇や非課税措置が利用できます。そして、財形年金貯蓄です。老後の資金作りのための貯蓄です。60歳を過ぎれば年金として受け取ることができます。
それぞれの制度にはメリットとデメリットがあるので、自身の目的や状況に合わせて最適な制度を選びましょう。
2点目は、節税対策として役立つメリットがあることです。財形貯蓄には、非課税措置があります。財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄において、元本と利息の合計が550万円までであれば非課税の対象となります。
ただし、貯蓄商品ではなく保険等の商品の場合は、財形年金貯蓄のみなら385万円まで、財形住宅貯蓄と併せて550万円、財形住宅貯蓄のみなら550万円となる点に注意しましょう。一般財形貯蓄は、非課税の対象にはならない点も、頭に入れておきましょう。
3点目は、会社の制度を理解することです。7年ごとに給付金を支給する財形給付金制度もあり、この制度を導入している企業であれば、資産形成がさらにスムーズになるでしょう。